古民家再生プロジェクト
STORY

コロナ禍でテレワークが普及し、都会に居なくても環境さえ整えば、田舎でも仕事ができるということで、田舎への注目は日々高まっています。
田舎は静かで”密”になる心配もありません。

GAT社長と東京の知人の方との世間話の中で、

「岡山県の新見という所に、ガットが所有する古民家がある。都会の人たちにもぜひ自然に囲まれた環境で気分もリフレッシュして欲しい。テレワークもできるからそこを使ったらどうだろう。」
…そんな社長の思いつきから、
『古民家再生プロジェクト』がスタートしました。

古民家再生への3つの挑戦

  • 資源を生かす

    全てを取り除くのではなく、建具などの使えるものは少し手を加えるだけで再利用することもできます。
    再利用は環境保全につながるだけでなく、その家を受け継いでいく確かな証となります。

  • 手に届くリフォーム

    一般的に、古民家再生というと費用面がハードルになり解体されるケースもあります。コスト的な負担の少ない「手の届く古民家再生」を実現することは、日本の伝統的な建築や技術を後世に残していくことにもつながります。

  • 暮らしを考える

    この家でどんな人が、どうやって過ごすのかを考えることが最も重要になります。今と昔の生活様式は大きく変わってきています。使い勝手や将来を考えてこそ、また何十年と住まう価値のある家になります。

空き家は、ずっと人が住んでいなかったため、床が抜け落ち、障子は破れ、庭は草が生い茂っていました。
雨漏りはもちろん、風雨が屋内まで吹き込み、一部は朽ちているような状態でした。
様々な問題を抱えたこの空き家を、訪れた人が心あたたまるような
「昔懐かしい田舎の家」に生まれ変わらせます。
人の息遣いが感じられ、
新たな息吹をもたらす民家へ。
止まった時を刻み始める。

「昔懐かしい田舎の家」ビフォーアフター

構造と外観の再生

CHECK
写真内のを左右に動かすと、ビフォーアフターの比較写真をご覧いただけます。
  • 減築

    外観はそのままに、劣化したセメント瓦からの雨漏りで天井も床も抜け落ちていた北面の二部屋を解体撤去し減築しました

  • 屋根

    劣化したセメント瓦は新しい瓦に葺き替えました

  • 外壁

    剥がれ落ちた漆喰壁や錆びた波トタンの外壁も、強度が高く経済的な角波カラートタンで覆いました

  • 外観

    残した漆喰壁は白く塗装し、見える木部も全て黒く塗装しました

室内の工夫

  • 室内

    漆喰はコストもかかりますが、羽目板張りにすることで費用をおさえながらも、落ち着く雰囲気に仕上げました

  • 障子

    障子と襖部分には補強のための中柱を追加し、障子は修復後塗装をして落ち着いた古民家風にしました

  • 吹き抜け

    1階8帖間の天井を抜き2階6帖間との界壁を撤去し二間をひと続きにすることで、開放的で明るい空間にしました

  • リビングダイニング

    水回りをコンパクトにまとめることにより、リビングダイニングを広くすることができました

  • リビングダイニングの床

    正方形にカットした構造用合板を一松模様に張り、黒く塗装を かけることにより木目の美しい趣のある床になりました

  • 天井

    吹抜けにしたことにより、露わになった屋根地には細竹を編んだよしずを張り茅葺の様な屋根になりました

庭づくり・植栽

荒れ放題だった庭はきれいに造成し直し、地元で採れる白い砕石を敷き詰めました。庭木は数を減らし、バランス良く植え直しました。余った瓦を再利用して花壇の囲いや雨水の水路につかいました。
庭づくり・植栽
コロナ禍でまだみなさんにお披露目ができておりませんが、この古民家で心地よくすごしていただけるように社員一丸となってこの再生プロジェクトに取り組みました。
ちょっとした世間話から始まったこのプロジェクトですが、「暮らし」と「働く環境」を考えるプロとして、田舎の抱える空き家問題や、テレワーク・ワ―ケーションといった働き方の多様性などへの対応として、わたしたちにできることの第一歩と考えております。 continue…

フォトギャラリー

画像をクリックすると写真が大きく表示されます。

プロジェクト担当:有岡久美子